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山田 豪 医師
在宅医療って何? ズバリ先生に聞いてみよう!
『〜医師に9問インタビュー〜』 |
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それではまず先生のご出身を教えてください。 |
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生まれたのは仙台で、4歳から高校卒業まで岐阜市で育ちました。 |
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ご経歴を教えてください。 |
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北海道大学を卒業後、縁あって京都大学の第二内科に入局しました。京都大学附属病院、兵庫県立尼崎病院で研修し、その後京都大学の大学院に進学しました。京都で5年間、内分泌の研究と専門的な臨床経験を積み、学位取得後は岡山県の倉敷中央病院に赴任し2014年7月までの3年3か月勤務しました。 |
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先生の専門診療科目と、その対象となる病気を教えてください。 |
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内分泌内科と糖尿病です。
内分泌内科というのは主にホルモンの異常を扱います。例えばバセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて様々な症状が出る病気です。橋本病は一部の人で甲状腺ホルモンが不足して、ホルモンの補充が必要になります。甲状腺以外にも下垂体、副甲状腺、副腎、性腺などから分泌されるホルモンの異常や、これらの臓器にできた腫瘍を扱います。甲状腺疾患以外は希少疾患が多く具体的な疾患名を挙げるとキリがないのですが、先端巨大症、甲状腺癌、原発性副甲状腺機能亢進症、原発性アルドステロン症、クッシング症候群などは耳にされたことがあるかもしれません。内分泌疾患は精密な血液検査や各種画像検査が必要になることが多いので、基本的に甲状腺疾患以外は総合病院に紹介します。確定診断が付けばホルモン補充等は当院でも可能です。私自身も週に1コマは岐阜県総合医療センターで糖尿病・内分泌内科の専門外来を担当しています。
一方、糖尿病や高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、肥満症などの代謝疾患は、外来でも患者さんが多い疾患です。これらも背景に前述のホルモン異常が原因となっているケースもあるので、慎重な評価が必要です。 |
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なぜその診療科を選択されたのでしょうか。 |
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卒業した時点では内科としか決めていませんでしたが、入局した京都大学の第二内科が内分泌をメインにしていたので自然と専攻するようになりました。ただ、学生時代に面白いと思った数少ない授業が内分泌だった記憶はあります。あとは多少後付けですが、内分泌疾患は全身疾患であり、診断するという内科的な面白さがあります。また、きちんと診断、治療をすれば治る疾患が多いことも特徴です。 |
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当院はリハビリテーションに力を入れています。リハビリテーションについてはどのようにお考えでしょうか。 |
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確かに山田病院は入院中のリハビリテーション(以下リハ)が充実していますね。退院後も通所リハ、訪問リハ、G☆starとあらゆる場面でリハ職が関わる体制が整っていると思います。私自身は2〜3年前から内科医、かかりつけ医として必要なリハの研修を受けたり、運営面から勉強する中でその重要性を認識するようになりました。また、この半年の診療の中でもそれを感じています。
今年は介護報酬改定もあり、リハを取り巻く環境は大きく変わりますが、地域包括ケアシステムの中でますます重要になりますし、質も問われてきますので、法人として効率的で効果的なリハを提供できるようにしたいと思っています。 |
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先生は往診や訪問診療にも行かれておられますが、在宅医療についてはどのようにお考えでしょうか。 |
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山田病院は開業当時から訪問診療を行ってきました。現在でも渡邊副院長、クリニックの森本院長を中心に看取りも含め積極的に行っています。しかし急増する患者さんに無理なく対応するためには医師同士、他のスタッフと協力して治療に当たことが必要だと考えています。
私自身は今まで殆ど経験することが無かったので、数年前からいくつかのクリニックを見学したり、研修を受けてきました。実際にやってみると戸惑うこともありますが、外来とは違う面白さも感じています。
看取りについても、近隣の専門クリニックなどで研修、担当をさせて頂いた後、少しずつ始めています。今後の課題は更に経験を積むことと、多職種がより効率的に連携する仕組みを作ることだと思っています。 |
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先生は医師であると同時に、和光会の理事長も兼任されてみえます。今後ますます重要になってくる医療と介護の一体化をはじめ、地域の中で和光会また山田病院はどのようにあるべきかと考えられていますでしょうか。 |
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1995年の寺田ガーデン開設以降、一貫して地域の要望に沿う形で、地域に不足する施設、サービスを整備してきました。2014年4月にいち早く地域包括ケア病棟を開設したり、新しいことにも積極的に取り組んでいます。今後はますます他の医療機関などとも連携を深めて、地域に必要とされる病院、法人でありたいと思います。 |
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地域の医療機関さま、先生方に一言お願いいたします。 |
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今までも様々な面でお世話になっていますが、これまで以上に良い関係を築いていきたいと思っています。よろしくお願い致します。 |
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地域の皆さまに一言お願いいたします。 |
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患者さん、利用者の方、地域の方、ボランティアの方など和光会は多くの方に支えられています。これからも皆さんと共査により良い地域づくりに貢献したいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。 |
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